【読書まとめ】働く大人のための「学び」の教科書
- 作者: 中原淳
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2018/01/15
- メディア: 単行本
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最初に学びを続けることを重要性について紹介した後、効率的に学ぶためのハウツーをベースとなる考え方と具体的な手段の2階層で解説があり、その後、成功者にヒアリングを行って分析をした結果を列挙するような内容になっています。
個人的にはそこまで新鮮に感じる点は少なかったですが、ハウツーを体系立てられているところで、考えが整理されたように感じました。著者は人材開発研究のアカデミックな知見を保有しているとのことで、言っていることも吸収しやすかったです。後のヒアリング結果の分析については、特に響く人がいなかったのパラパラと読み飛ばしました。
学びの重要性について
定年が65歳になり、次は70歳に、なんて将来も割とありうる未来として捉えられるようになっており、ベストセラーの”LIFE SHIFT”においても、80歳まで働く必要性が言われてたりします。そこまで働き続けるためには、勿論会社が倒産・事業転換する可能性だってありますし、そもそも終身雇用が続くかどうかも怪しいものです。大手企業では、終身雇用制度にしがみついてダラダラしながら高給貰ってるだけのオジサマが生息していることも少なくないと思いますが、これって非常に高リスクだと思うんですよね。環境変化に対応して学び続ける努力が必要です。
学びの原理原則
著者は学びのベースとなる原理原則として、「背伸び・振り返り・繋がり」が重要であるとしています。
- 背伸び
少し自分にとって少し難易度の高い課題を解くことで、自身を成長させるってことでした。難易度の高い課題を解決するまでやりきるためにも、関心を持てるかどうかが一つの課題の選択基準とすべきだそうです。
- 振り返り
著者は「自分の言葉で言語化できたことしか、できるようにならない」としています。取り組んだ課題に対して、何が発生していて、どのような原因があって、どのように取り組むか、について考えを巡らしてまとめるそうです。
- 繋がり
ヴィゴツキーという人が、人間の学習は「自分一人でできるレベル」と「他人に援助されたり関わりを持ったりしてできるレベル」の間に生起すると考えたそうです。
学びに向けた7つの方法
ここでは私が印象に残った点について記載しますが、「タフアサインメント」「本を1トン」「越境する」の三本です。
- タフアサインメント
業務において、少し難しい課題に取り組むことです。前項の”背伸び”の中では関心の持てるものを選ぶとは記述されていましたが、業務として取り組んでしまえばそこに関係なく取り組む必要があるので、やりたくなくても長期的に学ぶべきテーマについて強制的に学習をすることができそうです。また、業務において成果を出せば、さらに面白い仕事にアサインされることもよくあることなので、好循環をうまくまわせそうです。
- 本を1トン
Yahoo!Japanの宮坂前社長の言葉だそうです。実体験に勝る学びはありませんが、大きなコストがかかるため何でもかんでも体験することはできません。学びは劣りますが書籍という低コストな学びをえることも重要視したい点になります。著者によると月に単行本12冊読めば18年で1トン行くそうです。なんか1トンも読めば流石に成長しそうですね(小並)
- 越境する
いつもと環境を変えることで、刺激を能動的に受けに行く方法です。私は最近転職することで環境をガラッと変えましたが、井の中の蛙だったことを実感し、次々に新たに学ばなければいけないことに気づくことができています。勉強会に参加することでも同様の効果は得られそう。
割と書いてあることは一般的なものが多かったので、新鮮さは感じられませんでしたが、体系立てて再度復習することで、ちゃんと頭に定着できたような気がします。上記の取り組みについては、すでに実践している内容なので、引き続き自信を持って学びに勤しんで行こうと思いました。
終わり