mikemoke blog

ビジネスに関心があるデータサイエンティスト。データ解析・ビジネス・エンジニアリングについての知見を纏めています。

成長に待ち構える”落とし穴”と乗り越え方

成長するために新しい挑戦をしたが、寧ろ下手になった。という経験をしたことはないですか。例えば、、
「ランニングのフォームを改良したら、タイムが悪くなった」
「新規事業始めたら、会社の経営が悪化した」
スプラトゥーンでコントローラー感度上げたら勝てなくなった」
これら、実は一時的に下手になっているだけで、継続すると成長していたかもしれません。

この記事では、成長に待ち構える"落とし穴"の正体と乗り越え方について調べた内容を紹介します。みなさんの成長のヒントにでもなれば幸いです。*1


 

目次

成長のために必要な3ポイント

成長に向けて"落とし穴"を乗り越えるためのポイントをまとめました。

  1. 成長に待ち構える”落とし穴”を知り、心構えをしておく。
  2. 落とし穴を越えた先に、成長があることを論理的に見積もっておく。
  3. 期限を設けておく


※イメージしやすいように、太郎さんが一本指タイピングから卒業するまでの過程を例にしてみます。

1. 成長に待ち構える”落とし穴”を知り、心構えをしておく。

大きく成長する前には、落とし穴・失敗が待っています。これが何で起きるのか理解して、みんなが同じように苦しんでいることを知り、「こういうもんだ」と割り切ろうってことです。

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成長の過程は、ブラッシュアップ期チャレンジ期(落とし穴)ブレークスルー期 に分けることができます。

ブラッシュアップ期?

今のやり方を続けながら精度を高めていく期間のことです。成長は緩やかで、いつか限界がきます

太郎さんでいうと、一本指タイピングを練習してスピードを高めていくような感じでしょうか。しばらく練習することでスピードは速くなってきますが、指一本なのですぐに限界がきます。

チャレンジ期(落とし穴)?

成長に限界が見えてきたことから、根本的に方法を変更・工夫することで、さらなる成長を目指します。ところが新しい方法に慣れるまでは、むしろパフォーマンスは低下します。そこで新しい方法を継続する自信が揺らぎ、ときに中断してしまいます。これが "落とし穴"です。

太郎さんも「両方の人差し指を使うことでスピード2倍!」を目指すことにします。しかし今まで左手なんて使ったこと無かったので、タイピングがうまくできません。一本指タイピングよりもスピードが遅くなり、元に戻りたくなります。

ブレークスルー期?

チャレンジ期の苦労を乗り越え、新しい方法が定着すると、やっと成長を実感することができます。

太郎さんは左手を使う苦難に耐え忍び、両方の人差し指でタイピングすることに慣れてきたことで、タイピングスピードが倍増しました。

 


ここまで簡単なタイピングを例にしたので、チャレンジ期の苦労は大したこと無いように感じます。しかし、これがもし目を使って(アイトラッキング)タイピング速度を高めることになった場合どうでしょう。苦労することは勿論、
「どれだけ早くなるかわからん」
「目が疲れそう」
「そこまでスピードアップする必要ある?」
など様々な疑念が、チャレンジを辞めるように働きかけてくるでしょう。もしかすると習熟した先にブレークスルーがあるかもしれないのに。(知らんけど)

この成長における苦難は、誰しもが大きく成長するために経験することです。一時的にパフォーマンス低下することは避けられないこと。と割りきり、苦難に耐え忍ぶ必要があります。


2. 落とし穴を越えた先に、成長があることを論理的に見積もっておく

チャレンジ期の苦難の先に成長がない場合も勿論あります。むしろ谷底に向かって落ちていくことすらあります。

このような失敗をしないためにも、チャレンジ内容が理にかなっているか、あらかじめ考えておく必要があります。既知の問題であれば情報を調べることで判断できます。未知の問題であれば、自身で理論を組み立て、行けそうであることを見込んでおきます。

これはチャレンジ期の心の支えになります。「アイトラッキングでタイピングすると速度10倍となることが確認された」という情報があれば、頑張れる人もいるのではないですかね。

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チャレンジ失敗・・・

3. 期限を設けておく

それでもチャレンジ期の後に成長がない場合もあります。既知の方法が自分にあってなかった、と言ったケースです。この場合、チャレンジを中断するタイミングが重要になります。

私は、あらかじめ何時までチャレンジに期限を設けておくことが良いと思います。一度始めてしまうと「早くやめたい」「ここまで頑張ったから続けたい」など冷静に判断することができなくなります。

まとめ

成長に向けて安定を崩すとき、パフォーマンスが低下することをいかに乗り越えるかについてまとめました。何かに挑戦するとき、自身の状態をメタに認識することで、適切に継続・中断を判断することができるようになると考えています。


参考文献

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学

エンジニアのリーダーシップについての書籍。とても読みづらいが、読み返すたびに経験と絡んで新しい気づきがある。
成長の落とし穴についてもこの書籍を参考にしました。

*1:とても一般的で、知ってしまえば当たり前のように感じるが、意外と体系的にまとめられておらず、汎用的で重要な考え方だと思うので、敢えてまとめてみた。